現在のターンテーブル(アナログ・プレーヤーともいう)TRIO KP-700Dの音が今ひとつ古臭いというか、かび臭い音がするのです。プリSV-3のセレクターをアナログ・ポジションにして、SANSUI AU-D607F EXのイコライザー出力(REC OUT)を通し、SV-3のボリュームを上げていくと、「ザー」というノイズが結構乗っかってきます。高域は減衰されているような、何かしゃきっとしない、鈍った音がします。
昨日の秋葉詣でで、EQプリ製作のための部品集めのついでといってはなんですが、ということで、ターンテーブルTRIO KP-700Dのフォノケーブルとカートリッジのシェルリード線を交換してみよう、という企みを思いついてしまったのです。
秋葉からの帰りのついで、ラジセンのいつもの本屋さんのある入り口ではなく、電線屋さんのある一番左の入り口を入ると、その筋には平方電気さんという昔からオリジナルのケーブルを作っては売っているおじさんがいる店があります。そこへ立ち寄り、
「フォノケーブルを取り替えようかと思ってるんですが。」と切り出しました。
「フォノケーブルにするんなら、お薦めはこれだね。BELDEN。他にもあるけど、これが安い割りに、さすがBELDENというしっかりした作りをしてるしバツグンにS/Nが良いね。他の1芯シールドと違って2芯のなんだよ、これが。S/Nに良いんだ。周りの網線のシールドとは別になってるから、RCAケーブルでも殆どノイズが乗らないんだよ。自作するなら作り方を教えるから、メータ単位で切り売りでもいいよ。1.5mいるなら左右で3mだね。」
「なるほど、じゃあ他のと比べても安いしBELDENだし、ケーブルはこれにする。アースラインは、AWG18程度で何でも良いんでしょ。」
「アースラインにこそ、拘ってるんだよ、僕は。特に。これもBELDENだけど、僕はいつもこいつを使っているよ。」と、錫メッキのBELDENのAWG18位の寄り線を薦められました。
まあ、300円/mといのは高くネエか?と思いましたが、おじさんとのアナログの話が盛り上がって、昔は俺もGRACEとか、SHURE TYPEⅢ/Ⅳも使って話とか、今では、この辺の上物は、もう殆ど手に入らない貴重品になったよとか、当時(1980年頃のオーディオブームの頃)のプレーヤー自体は非常に良いものが作られていたなあとか。。。
という話の流れで、1600円/mのBELDENのフォノケーブル3mと、300円/mのアースケーブル1.5mと、これまたBELDENのケーブルを使った1900円のシェルリードとを購入。RCAプラグも薦められましたが、流石にそこまでは敬遠して、筋違いの小沼で少し安いのを購入。
自宅に帰ってその夜、早速ですが、TRIO KP-700Dの本体をひっくり返し、木ネジで固定されている裏蓋を外しました。
上部の半導体とケミコンが乗っかっている基盤がおそらく、モータ制御基盤でしょう。
右下の斜めになっている鉄板で保護された部分がトーンアームの裏側で、カートリッジからのリード線が来ていて、PHONO出力を行っているところです。
この鉄板を固定しているネジがねじ山の適合するドライバーが無くて、また相当堅く絞まっている様子。高だか3mmφのネジを外すのに小1時間掛かって、ねじ山もダメにしました。
元々、トーンアームからのリード線は1L4PのLラグを基に、フォノケーブルへ出力しています。Lラグの中心はアースですから、アースラインが出ています。
リード線は、赤が右CH(+)、緑が右CH(-)、白が左CH(+)、青が左CH(-)、黒がGND(アースライン)になっています。シェル側の色分けと同じです。
昔の半田がてんこ盛りに盛ってあったので吸い取り線で昔の半田を吸い取ると、髪の毛ほどのリード線は簡単に熱で切れてしまいます。余りの部分を爪で剥いてやってから、予備半田をしておき、ラグ端子に絡ませておきます。
秋葉の平方電気さんで購入したBELDENフォノケーブルを剥いているところ。
このケーブルは、芯線2本(透明、黒)を覆っている麻紐と綿紐が凄い量です。その周りに、銀メッキ線でシールドのメッシュが施され手いるようです。
平方電気のおじさんによると、
「メッシュのシールドは、プレーヤー側には接続せず、黒線の方を接続する。AMP側のプラグ側では、黒線とメッシュシールドを一緒にGND側に落とす。」ということです。メッシュシールドを直接GNDに接続するやり方よりは、ノイズ対策に対して、なるほど理に適った作りになっていると思いました。
但し、芯線、麻紐、綿紐、メッシュシールド線の毛繕いは結構大変です。丁寧にやらないと、こんがらがって苛立ちます。
ということで、無事BELDENの新しいフォノケーブルに繋ぎなおした所です。
BELDENシールド線の外皮が堅くて思うように曲がらないので、少々結線には調整が必要となってきますので、予め長めに線を出しておいた方が無難です。
プラグ側の加工が終わった所。
左右チャネルの間違いが無いように、左側には白いビニールテープを巻いてあります。
次は、シェルリード線の交換。
これは、交換前。おそらく標準のリッツ線のヤツが付いているのでしょう。
これを、平田電気さんご推奨のBELDENに変えます。
こちらが、BELDENに変え終わった所。5分も掛からず出来ました。
カートリッジ側とシェル側の径が違うのでシェルリード金具の挿入方向に注意が必要です。
後は、基の接続と間違わないように予め接続を確認しておくことが大事です。
最後に、裏蓋を閉めて、基の位置に設置して、トーンアームを再調整します。
プレーヤーの足を外したので、もう一度ターンテーブルの水平調整(子供のビー球を転がして)と、レコードとカートリッジをセットして、トーンアームの高さ調整をします。
これで、プレーヤーの調整は完了。アンプに繋いで音出しです。
先ずは、無信号状態でSV-3のボリュームを最大にします。パワーアンプも勿論最大VOLです。結果は歴然。ケーブル交換前は「ザー」というノイズが乗ってきたのが、ケーブル交換後は、殆ど無音です。(元々のプリとパワーアンプの極僅かな「サー」というノイズのみ)
レコードも何枚か掛けてみましたが、どれもこれも明らかに先ずS/Nが良くなり、見晴らしの良い音になりました。これで、またレコードを聴く楽しみが出来たというものです。
RCAプラグ込みで、約8千円の出費でしたが、製品で買うより半値程度で作れたし、断然音質、鮮度が上がったので、その値打ちは十分に有りよ、と自分に言いきかせるのでありました。
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